私から言わせれば、物事を知らなすぎるか、マジメすぎる。屋根瓦代を払うためにセックスする風俗嬢のような人が、多すぎるのだ。マジメのベクトルが間違っているのに気づいていない。この原因はどこにあるのか。
私は、「他人に迷惑をかけてはいけません」「借りたものは返しなさい」「責任逃れは悪です」などと説いてきた、戦後の義務教育全般にあると考えている。
マジメであることが正しいと教え込まれてきた人は、たとえ詐欺だとしても、引き受けた借金は絶対に返さなくちゃいけないと思い込んでしまう。詐欺ビジネスは、マジメ人間の固まったマインドを利用して成立している側面があるのだ。
マジメとは、決して良い意味だけの言葉ではない。戦後の義務教育に何の疑いも抱かずに生きているマジメな人は、いつ詐欺の被害者になってもおかしくないと自覚し、考え方を改めるべきだろう。
※堀江貴文・著/『属さない勇気』より