政党の原点は対立軸だと考える私のような人間に言わせれば、迷走を続ける国民民主党などの野党は、あまりにも知恵がないと思う。
実は、日本は対立軸を打ち出しやすい国である。なぜなら、与党・自民党は昔から「ビッグガバメント(大きな政府)」だからである。選挙対策で増税はせずに補助金や社会保障費、無駄な公共事業などに税金を垂れ流しているので、今では国の借金が1000兆円を超えて世界最大の対GDP負債を抱えている。
このままでは国の将来がないのだから、対立軸は「スモールガバメント(小さな政府)」しかないはずなのに、それでは選挙に勝てないということで、自民党と差別化できないようなサービスメニューばかり掲げている。
※週刊ポスト2018年6月15日号