「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助氏(享年77)が5月24日に死亡した事件について、和歌山県警は6月6日、死因を「急性覚醒剤中毒」と発表した。体に注射痕がなく、致死量の覚醒剤を「内服」した可能性が高く、殺人事件として捜査を続けている。55歳年下の妻・Sさんの死の前後の行動に関心が集まるなか、実は野崎氏には「もうひとりの花嫁候補」と呼べる34歳の女性もいた。
野崎氏の周辺には、女性を紹介する斡旋屋が複数いたようだ。2016年の盗難事件の前から、野崎氏は“その世界”では有名だったというのである。
「2013年頃、新宿・歌舞伎町や銀座のスカウトマンの間で、野崎さんの写真付きのメールが出回っていました。『この男性が結婚相手を探している。成約となれば仲介者に1000万円の報奨金が出る』という内容。このメールはAV業界や風俗業界でも共有されていて、斡旋業をしている人たちは女性に声をかけていた。そのなかには暴力団関係者もいたようです」(風俗業界関係者)
2016年12月に野崎氏の自宅から6000万円相当の金品を盗んだ容疑で逮捕された女性も、斡旋業者が紹介した相手だったといわれている。
妻を求めていた野崎氏は、今年の2月、知人男性の紹介で出会ったSさんと入籍した。思わぬ形でこの世を去ることになったのは、そのわずか3か月後のことだ。妻のSさんの周辺では、こんなことが囁かれている。
「今思えば、奥さんの言動には不思議な点もありました。会社に、シンガポールから奥さん宛ての軽い小包が届いて、そのすぐ後に社長の愛犬が死んだのも気になっています。社長が亡くなった直後も、遺体の前で家政婦さんと一緒に平気で焼肉を食べていたり、葬儀の打ち合わせの時も、『遺骨は引き取らない』と言ってスマホを見ながら笑っていた」(野崎氏の会社関係者)