かつては喫煙しての観戦が当たり前だった甲子園球場のスタンドで、今やタバコを吸っている人は皆無だ。当初こそ喫煙所に人があふれすぎて通路全体に煙が充満していたが、それも2007年からの球場リニューアルにより完全に通路とセパレートされて、改善されている。喫煙室にモニターを設けるといったファン目線の施策も功を奏しているようだ。
甲子園球場は興行目的の施設のため単純比較はできないが、非喫煙者への十分な配慮はもちろん、喫煙者が吸える場所を確保し、ルール化すれば、前述のような生活圏内での見境のない路上喫煙も減少する可能性があるだろう。今後の万博誘致という目先のイベントのためだけでなく、市民全体のための受動喫煙対策に意識を向けていくことが、本当の意味での大阪の“国際都市”化につながるのではないか。