多くの人が摂取する健康食品の副作用について国が調べたデータベースが存在することは、あまり知られていない。「国立健康・栄養研究所」は長年にわたって健康食品の情報をデータベース化している。
同研究所は、市場にあふれる多くの健康食品やその食品成分などについての情報を集積し、「『健康食品』の安全性・有効性情報」としてインターネット上に掲載している。国内外の研究者が健康食品の素材や成分を調査した結果や論文を改めて精査し、科学的なエビデンスの裏付けがあると判断したものだけをデータベースに掲載しているという。
客観性があり信頼のおけるデータベースに掲載された健康食品のリストは855件にも上るのだ。そのデータをもとに摂取する際の注意点をみていこう。天然の栄養成分をギュッと縮めた「凝縮エキス」は、健康食品の中でもさまざまな種類を持つ。ペースト、粒、液体など様々な形状があるのだ。
ショウガは古来、風邪を引いた時に飲むと回復すると謳われ、全身の血液のめぐりを良くして冷え性を改善する効果も期待されている。データベースによれば、ショウガの凝縮エキスは「5g」以内の摂取がポイントになる。「危険情報」にはこうある。
〈通常の量であれば有害事象はほとんどおこらないが、5g以上摂取すると有害事象発現リスクが高まる可能性がある。主な有害事象としては、腹部の不快感、胸焼け、下痢、口や喉の刺激感が報告されている。過剰摂取で不整脈が起こる可能性がある。外用では、過敏症の人で皮膚炎が起きることがある〉