東京慈恵会医科大学教授の浦島充佳医師が著した『みんなが信じている健康法のウソ』では、様々な健康法に関する通説を覆す指摘がなされている。
「集団を対象にして集めたデータを、統計的な手法で分析し『病気になる人』と『病気にならない人』の生活習慣を長期的に比較した研究が近年増えています」
読書の魅力を再確認できる研究がある。米エール大学が50歳以上の3635人を12年間追跡調査すると、毎週の読書時間が3.5時間超の人は読書をしない人に比べ死亡率が20%低かった。
「本を読むと脳の血流が改善されて、記憶中枢が活性化されます。全身の司令塔である脳の血流を改善すると長生きにつながります」(イシハラクリニック院長の石原結實医師)
テレビやネットなどを見ることとは違い、読書は注意力や集中力を養う。エール大の研究チームは、とくに毎日テレビを4~5時間視聴する65歳以上に対し、本を読むことを推奨している。