国内

シングルマザー支援をうたう悪質セミナー商法の手口

シングルマザー支援をうたうセミナーだったが…

「素晴らしい人生を送るために!」といった呼びかけに応じてイベントスペースなどの指定の場所を訪れると、愛想のよい講師が登場して、セミナーが始まる。こういったセミナー商法のいかがわしさについて、その危うさを知らせる情報が様々に発信されてきたが、主催者たちは扱う品目やターゲットを変えながら、いまも商売繁盛らしい。ライターの森鷹久氏が、危ういビジネスに巻き込まれてゆくシングルマザーたちについてレポートする。

 * * *
 都内某所にある貸会議室の入った雑居ビル。吸い込まれるように入っていくのは20代から50代と思しき女性、総勢十数人だ。それぞれが美しく着飾り、メイクやヘアスタイルもいかにも「よそ行き」の雰囲気で、首都圏から来た人もいれば、奈良や兵庫、四国から駆け付けたという女性もいるようだ。二時間が経過した午後6時ごろ、件のビルからまた女性たちがぞろぞろと出てきたかと思うと、一部の集団が近くのダイニングバーに入る。

「今日はね…勉強会だったの。これから打ち上げで、いろいろな情報交換をするの」

 参加者の一人30代のAさんは、この会合のためにはるばる新潟からやってきた。「お金がないので高速バスで来た」という割には、10万円はくだらない流行のハンドバッグにドレッシーなブルーのノースリーブワンピース、足元はピンクベージュのパンプスといういで立ちで、どう見てもゆとりたっぷりのオシャレな奥様だが…。

「実は私、シングル(マザー)なんです。地元(新潟)にいてもお金は稼げないし、東京に来て同じような境遇の人たちと”先生”からいろんなことを学んで、いい生き方をしないとと感じてね」

 漠然としていてよくわからないが、要はシングルマザーという境遇の女性たちが、一人でも子育てをし、豊かな生活をするためのセミナーに参加している、ということらしいのだ。すると、冒頭のよそ行き姿の女性たちも全員がシングルマザーで、ひよりさんと同じ志を持った人々ということだろう。

 一体全体、どのような講義が行われており、女性たちは何を学んでいるのか。

「シングルマザーが輝けるライフスタイルのご提案です。シングルマザーがメインのファッションショーの開催や、ビジネスマッチング、資産形成のご案内なんかもやっております」

 こう話すのは、セミナー運営側の女性だ。連絡先の電話番号に筆者が問い合わせると、質問に淀みなく答えてくれたのだが、やはり今一つ“何が行われているのか”見当がつかない。打ち上げを終え、居酒屋から出てきた女性二人組に話を聞くと、意外なセミナーの“実態”が浮かび上がってきた。

関連記事

トピックス

都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
中日ドラゴンズのレジェンド・宇野勝氏(右)と富坂聰氏
【特別対談】「もしも“ウーやん”が中日ドラゴンズの監督だったら…」ドラファンならば一度は頭をかすめる考えを、本人・宇野勝にぶつけてみた
NEWSポストセブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《体調不良で「薬コンプリート!」投稿》広末涼子の不審な動きに「服用中のクスリが影響した可能性は…」専門家が解説
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン