「普段のお食事や宮中晩餐会以外は、大膳課は調理しないため、訪問先で豪華な食事が供されることも多い。聖上は常に『腹八分目』を心がけていらっしゃいましたが、今上天皇は腕を振るってくれる料理人を思い、出されたものはすべてお召し上がりになるそうです。すると、食べ過ぎで胃がもたれることがある。そういう時は、御所にお戻りになった夜や翌朝に食パンをミルクで煮込んだ『パンがゆ』や『レタススープ』をお出ししているようです」
鶏がらスープをベースにちぎったレタスを入れ、味付けは塩・コショウのみのレタススープは、朝食の定番メニューだそうだ。秋津医師が解説する。
「パンがゆもレタススープも、消化に良いので重い食事の後に胃腸を休めることができます。レタスは生では消化に悪いですが、スープにして火を通せば消化が良くなる。身体に負担のかからない健康食だと思います」
※週刊ポスト2018年12月14日号