3月5日よりスイスで開催されたジュネーブ国際モーターショーで、マツダは満を持して新型SUVの「CX-30」を発表したが、真っ先に驚いたのがその車名だ。既存モデル「CX-3」の後継と見られ、新型「CX-3」や「CX-4」といった車名も噂されていたが、フタを開けると二桁数字になっていたからだ。モータージャーナリストの鈴木ケンイチ氏は「新しいネーミングからマツダの未来が見えてくる」と指摘する。
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今年の夏から世界的に販売をスタートさせるというマツダの「CX-30」。読み方は「シーエックス・サーティ」です。まったくの新しい商品で、スイスで行われた発表には二重で驚かされました。
まず、従来にはなかった、まったく新しいモデルが登場したという驚き。そして第2は、ネーミングです。「CX-30」の30という二桁の数字が、これまでにないものだったからです。
マツダは今後、車名を変更すると噂されています。「デミオ」を「マツダ2」、「アクセラ」を「マツダ3」、「アテンザ」を「マツダ6」、「ロードスター」を「MX-5」という具合に、ニックネームから英数字の組み合わせにしようというのです。ちなみに、これは新しい呼び方ではなく、世界市場ではすでに変更済みで、あとは日本だけが残っているという状況です。
そうした英数字のマツダのネーミングには法則がありました。乗用車系は「マツダ」+車格を示す「数字」。SUV系は、「CX」+車格を示す「数字」。スポーツカーは「MX」+「数字」です。昔あったロータリー・エンジン搭載車は「RX」+「数字」でした。
ところが、これまで車格を示す数字に二桁は存在しませんでした。そこが「CX-30」に対する驚きの理由です。
では、なぜマツダは「CX-30」という新しい呼び名を加えたのでしょうか。また、二桁の数字が生まれたことによって、将来は、どのようなクルマが期待できるのでしょうか。マツダからの正式なアナウンスはありませんが、その部分を推測したいと思います。