◆すごいギミックのプラレール部門
プラレールにはさまざまな機能をもっている商品が存在する。サウンドを内蔵するもの、ライトが点灯するものというだけにはとどまらない、あっと驚く機能を載せている商品が販売されていた。ここでは、筆者が思わず感動した商品を紹介する。
【1】「サウンド・特急サンダーバードセット」(2003年)
サウンドがとてもリアルで、走行音のほか、駅名案内、発車メロディーが流れるセット商品。なんと金沢駅のリアルな発車メロディーも聞くことができる。また、ほかの車両にはない「αシステム」が搭載されている。これは現在の交通系ICカードの原理を使った「サンダーバード専用カード」をかざすことで、車両を発車させることができるという、画期的なシステムであった。トミー(現:タカラトミー)は驚くべきことに、非接触カードシステムをプラレールに搭載したのだ。
セットにはサンダーバード専用の駅、踏切が入っている。これらの情景にもαシステムが搭載されていて、車両が駅の前に来ると自動で止まり、踏切を通過すると警報音が鳴る。この車両はプラレール史上初、駅に自動で止まる車両なのだ。同時期に発売の「日本全国アナウンスステーション」の3番線にもαシステムが搭載されており、セット付属の車両に対してのみ特別な動作をする。
裏技ではあるが、2003年のプラレール博の入場記念カードをかざすと行先が変更するという隠れギミックがある。とても素晴らしい車両であったが、後継車両は登場することはなかった。
【2】「サウンド・スチームD51セット」(2005年)
こちらの商品はプラレール史上はじめて水を使うプラレールである。D51にスポイトで水を注入して走らせると、本物のように煙突から蒸気が出てくるのだ。これはプラレールに小型の加湿器を搭載しているのと同じ原理である。この技術は感動ものだ。
セットにはSLに合わせた黒いレールと情景が付属しており、SLのかっこいい走りを一層高めてくれる。このセットの発売後、スチームつきのD51 498号機が単品で発売されていた。