スポーツ

作家・須藤靖貴氏が「本気で競馬を勝ちに行く」決意表明

気鋭の作家が競馬勝利宣言

 誰もが夢見るものの、なかなか実現できない夢の馬券生活。調教助手を主人公にした作品もある気鋭の作家、「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆する須藤靖貴氏が、本気で競馬に勝ちに行く決意を新たにした。

 * * *
 競馬で2万4000円負けた(やけに具体的だな)。そんなとき、薄い財布を団扇がわりにして熱い顔をこうなだめてきた。

「大のオヤジが10時から16時まで熱狂できたんだ。あっちこっち歩いて運動にもなったし、拳を握りしめて大声も出せたし。遊興費としてはチト嵩んだけど、全身全霊で楽しめたからまあいいか」と。

 だからダメなんだって! 苦いビールを舐めながら、私は猛省したのである。

 東京五輪が行なわれた昭和39年の年の瀬に生まれ、高度成長期の中で成長し、バブル期に就職したせいだろうか、人間が実に甘っちょろい。大学運動部出身で体重90キロ超えなのに重厚感に乏しく、軽薄で短絡で楽天的すぎる。「人間万事塞翁が馬」の意味を「そのうちいいことがある」と曲解していた。物事に一喜一憂するなという真意は最近になって知ったくらいである。

 1999年に小説家デビューを果たし、一貫してスポーツ小説を書いてきた。『リボンステークス』という競馬小説を書いたとき、あちこちを取材し、多くの競馬関係者に触れることができた。別の連載でも調教師の先生に長期間じっくりと話をうかがい、レース後の騎手と一献傾けて本音を聞いた。競馬学校にも泊まり込みの取材をさせてもらった。

 たとえば、強い騎手とは? 一流の騎手はレースの勝負どころを逃さない。ところが超一流はその上を行く。一流が「ここだ!」と動く前にすでに行っていると。そこにコンマ数秒の差が出、一瞬の感性が勝ち鞍につながるというのだった。

 だから調教師は、たとえ若い騎手にもテクニカルなアドバイスはしない。自分で気づくしかないのだ。

関連記事

トピックス

歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン