イタリア出身。日本語堪能のイケメンモデル。そして本業はマンガ家という異色なスペックを武器に人気リアリティー番組『テラスハウスTOKYO 2019-2020』(Netflix/フジテレビ系列)に出演して話題をさらった人物が、マンガ『ミンゴ イタリア人がみんなモテると思うなよ』の作者であるペッペ氏だ。一般にイタリア人のイメージと言えば「陽気」「すぐに女性をナンパする」といった明るいイメージが多いが、ペッペ氏は「実際のイタリア人は、とてもこだわりが強くて、ちょっと面倒臭いところもある」と語る。ペッペ氏に“イタリア人の素顔”について聞いた。
──ペッペさんは、本業は漫画家でありながら、モデルとしても活躍されています。やはりイタリア人はおしゃれ、という印象があります。実際のイタリア人のファッションに対する意識は?
ペッペ:僕は、イタリア人は洋服に対してとても保守的だと思っています。日本人はみんな自分が着たい服を着るでしょ。たとえば原宿に行けば、すごく奇抜なファッションの子がいたりしますよね。イタリアでは絶対ありえない光景です。すぐバカにされるから、自分が着たい服は結局着ないという人が多い。日本人はあんまり人のファッションを批判しないから、すごくいいと思うし尊敬しています。
──イタリア人の中では、共通の認識として「ファッションの正解」が決まっているんですか?
ペッペ:そう。特に学校は私服で行くから一番大変なんです。中学校の時は「同じズボンを3日間ずっと履いてる」とか言われて、からかわれる子もいました。中学生だから服なんて親に買ってもらうしかないし、自分でいい服なんて買えるわけないじゃないですか。そもそも貧しくて洋服が買えない家庭だってあるのに。特に子供はそこまで考えないから人のことをバカにするケースが多いんです。
──他人の服装にまで干渉してくるんですね。
ペッペ:イタリアでよくある日常風景として、路上で他人のファッションチェックをしています。で、通行人のファッションの悪口を言い合うんです。「わー、観光客のおっさんみたい。ダサい」とかね。イタリアでは、トレンドに合わせた服を着なかったり、いいブランドを着ていなかったりすると、バカにされることが少なくない。僕もそれがとても嫌だったんです。みんなと同じような服を着ないと、すぐ「ファッションをわかってない」って言われるから。