時折、足をブラブラさせながら取材に答えた

時折、足をブラブラさせながら取材に答えた(写真はレバノンでの単独インタビュー時)

 面会が予定の1時間に迫ろうとする頃、ゴーン氏の次女が帰ってきた。クリスマスを前にゴーン氏の元を訪れていたのだという。「夕食はピザを取る」といった他愛もない会話を交わすと、それまでの険しい表情から打って変わって柔和な“父親の顔”になり、トレードマークの眉も下がる。しかし彼女の姿がなくなると、

「娘には会えるが、保釈条件で妻や息子には会うことすらできないんだ」

 寂しそうにそうつぶやいた。感情の“揺らぎ”が垣間見えた瞬間だった。

 インタビューを検討するにあたってゴーン氏側の要望は、「私が無実であることを、4月に始まるであろう裁判に合わせて訴えていきたい」とのことだった。どのような取材ならば可能なのか、年明けの1月10日に改めて話し合うことになっていた。

 別れ際、「よいクリスマスを。新年に会えるのを楽しみにしている」と手を差し出すと、「ありがとう」と力強く握り返したゴーン氏。しかし再会の場所は日本ではなく、レバノンになった。本誌取材班はレバノンで記者会見会場入りが許された3つの日本メディアのうちの一つだった。

時折、険しい表情も見せていたゴーン氏

時折、険しい表情も見せていたゴーン氏(写真はレバノンでの単独インタビュー時)

単独インタビューに応じたゴーン氏

単独インタビューに応じたゴーン氏(写真はレバノンでの単独インタビュー時)

また日本で話を聞ける日は来るのか…(写真はレバノンでの単独インタビュー時)

会見中、夫の姿をスマホで撮影するキャロル夫人

会見中、夫の姿をスマホで撮影するキャロル夫人

8日の会見に姿を見せていたキャロル夫人

8日の会見に姿を見せていたキャロル夫人

会見場ではキャロル夫人の父(左)の姿もあった

会見場ではキャロル夫人の父(左)の姿もあった

ゴーン氏の会見は休憩を挟んで2時間以上に及んでいる

ゴーン氏の会見は休憩を挟んで2時間以上に及んでいる

スライドを使って自身の正当性を主張したゴーン氏

スライドを使って自身の正当性を主張したゴーン氏

ゴゴーン氏は身振り手振りを交えて2時間以上、語り続けた

ゴーン氏は身振り手振りを交えて2時間以上、語り続けた

会見前に話し込む姿もみられた

会見前に話し込む姿もみられた

会見前にはゴーン氏とキャロル夫人が会話する場面も

会見前にはゴーン氏とキャロル夫人が会話する場面も

一礼するゴーン氏

一礼するゴーン氏

美人セキュリティスタッフが会場を警備している

美人セキュリティスタッフが会場を警備している

会場には世界から多くのメディアが集まった

会場には世界から多くのメディアが集まった

会場前は多くの報道陣でごった返していた

会場前は多くの報道陣でごった返していた

※週刊ポスト2020年1月31日号

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