日産ゴーン事件の経緯

「検察はたくさんの違法行為を行なってきた。私にはその法的根拠が分からない。しかも検察はメディアに情報をリークしていた。日産側と裏で組んで動いてもいた。彼らは検察から違法に情報をもらっていたはずだ。さらに日本では、起訴されれば99.4%は有罪になることが分かっている」

 そしてこの日、ゴーン氏は決断に至る。

「(保釈されて)2~3か月経てば、携帯電話や妻との面会など、それなりの条件を与えられると聞いていたが、実現しなかった。いろんな要素が絡んで、私は日本を出たいと思うに至った。私が正義から逃れていると言われているが、それは違う。私は正義を望んでいる。なぜなら私は無実であることを分かっているのだからだ」

 ゴーン氏がもう一つ強調したのが、東京・小菅での拘置所生活の“過酷さ”だった。

「小菅はとても厳しい拘置所だ。小菅で働いている人たちは、とても良い人たちだった。ただ、この拘置所での条件があまりにも特別で厳しかった。携帯電話が使えず、シャワーも週に2回、自分が求める薬ももらえない。テロリストであるかのように扱われたのが、私にとっては、一番理解が難しい部分だった。

 拘置所では、毎日何時間も事情聴取を、弁護士が同席しない中で受けた。聴取の間はずっとテープが回っていた。検察はずっと『ゴーンさん、もし(テープを)止めたかったら話しなさい』と言っていた。私はそのことを、白状しないと妻や子供を攻撃するという意味だと受け取った」

 前に乗り出し、身振り手振りを交えて訴える。

関連記事

トピックス

中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン
稽古まわし姿で土俵に上がる宮城野親方(時事通信フォト)
尾車親方の“電撃退職”で“元横綱・白鵬”宮城野親方の早期復帰が浮上 稽古まわし姿で土俵に立ち続けるその心中は
週刊ポスト
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者
【新宿タワマン刺殺】ストーカー・和久井学容疑者は 25歳被害女性の「ライブ配信」を監視していたのか
週刊ポスト
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
高橋一生と飯豊まりえ
《17歳差ゴールイン》高橋一生、飯豊まりえが結婚 「結婚願望ない」説を乗り越えた“特別な関係”
NEWSポストセブン