生きててごめんなさい。死んでもごめんなさい。ごめんなさいしか言えなくてごめんなさい》
前進するたびにまた戻る。弁護士やカウンセラーとの出会いによって問題の本質を理解するたびに傷つく。そうやって公判に辿り着いた時、彼女には強い覚悟が備わるようになった。
優里と雄大には、第一審で8年と13年の実刑判決が下された(雄大は控訴せず確定)。
優里が控訴した背景には、実刑の短縮というよりも、第一審では準備不足のため明らかにできなかった事実について伝えたいという思いが強いようだ。特に結愛ちゃんの亡くなる直前の虐待については、雄大も公判でほとんど語っていない。判決を受けて、彼女は手記でこう述べている。
《余計なことを言わなかったもの勝ちか。そんなの私は絶対許さない。(略)結愛に「嘘をつかない、適当なことを言わない」と言ったって、私たちができていなかった。自分たちができていないのに子供にやらせるなんて無理に決まっている。(略)私は彼のことも自分のことも一生許さない》
優里は、今回の手記出版について本誌・女性セブンの取材に対し、次のように話した。
「どう読まれるのか怖いけど、同じような思いのかたに私の経験を伝えられればと思って(出版を)決めました。虐待についても、DVについても自分にもっと知識があったら、こんなことにならなかったかもしれないという思いがあります。そういう意味では、若い女の子にも読んでほしいです」
初めて会った時に比べて、その表情には強い覚悟、意志が見て取れる。優里はまっすぐ前を見つめ、さらにこうつぶやいた。