「陰性的中率」が高くても、じつは感染している「偽陰性」の人が含まれる

「陰性的中率」が高くても、じつは感染している「偽陰性」の人が含まれることも

【モデル】
 まず、PCR検査の精度について、感度70%、特異度99%と想定する。次に、検査を行う地域では、住民のうち10%の人が感染していると想定する。

 この地域でランダムに選んだ1000人の住人にPCR検査を実施する。すると、この1000人は「感染していて陽性判定の人」「未感染だが陽性判定の人」「感染しているが陰性判定の人」「未感染で陰性判定の人」の4つのタイプに分けられるはずだ。

 この4つのタイプがそれぞれ何人ずついるか、計算してみよう。

 まず、住民のうち10%の人が感染していると想定したから、100人が感染、900人が未感染となる。

 次に、感度70%と想定したから、感染している100人のうち、70人が陽性判定、30人が陰性判定となるはずだ。

 また、特異度は99%と想定したから、未感染の900人のうち、891人が陰性判定、9人が陽性判定となるだろう。

 このようにして、4つのタイプがそれぞれ何人いるかをまとめたのが、別掲の(表1)だ。陽性判定は79人、陰性判定は921人となる。1000人が検査を受けて、79人が陽性判定となるから、検査の陽性率は7.9%となっている。

 陽性の判定を受けた79人のうち、本当に感染している人は70人で、陽性的中率は89%にとどまる。残りの9人は、じつは感染していない「偽陽性」だ。この偽陽性の人についても、自宅やホテル等で隔離したうえで療養を行うこととなる。

 いっぽう、陰性の判定を受けた921人のうち、本当に感染していない人は891人で、陰性的中率は97%と高い。残りの30人は、じつは感染している「偽陰性」だ。この偽陰性の人が問題となる。

 偽陰性の人が、外出の自粛をせずに、街中を出歩いたりすれば、周囲の人に感染を広げてしまう恐れがあるからだ。

関連記事

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン