しかも今年は1番人気が予想されるサートゥルナーリアと、昨年の1番人気馬キセキというGⅠ馬2頭。もう1頭も初GⅠの天皇賞(春)で5着と健闘したトーセンカンビーナで、けっして「出られるなら」ということだけで挑んできたわけではない。
宝塚記念の同厩舎複数頭出しで2頭が3着以内に入ったのは、1967年にタイヨウとアポオンワードという武田文吾厩舎所属馬の1着3着があるだけ。しかし当時はワイドも3連複・3連単もなかった。
馬券はサートゥルナーリアとキセキの3連単2頭軸マルチ。相手は大阪杯組のGⅠ馬を中心にグランプリに強い池添のモズベッロ、ワンツースリーに夢を託してトーセンカンビーナも入れておく。
ちなみに同厩舎や同馬主の2頭出しは人気薄を狙えと言われるが、宝塚記念に限って言えば、人気薄の方が上位に来たのは40回のうち15回と半数以下。2勝2着3回3着1回は微妙な結果だが、9回は“下克上”でも馬券には絡んでいない。複数頭出しの意図を見極める必要がある。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。