新型コロナウイルスの影響で公演中止を余儀なくされてから7か月。舞台の幕を開けるために試行錯誤する中で、まったく新たな『SHOCK』が誕生した。堂本光一の主演舞台『Endless SHOCK -Eternal-』が、9月15日から10月12日まで、梅田芸術劇場メインホールで上演される。「何かあったらすぐに幕を閉めることの方が、いまは大事」と、光一はキッパリ言い切る。再びステージに立つまでの葛藤を率直に語る。
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まだまだ油断ならない世の中なので、舞台に行きたくても行けない人もたくさんいると思います。幕を開けても、悲しませてしまうこともある。手探りのところがたくさんある中で、コウイチが亡くなって3年後のスピンオフ作品を作りました。
音楽はそのままなんですけど、ストーリーの中での時間軸を整理するのが大変でしたね。稽古場で大変だったのは、お芝居だとソーシャルディスタンスとはいっても成り立たない部分が出てくること。ぼくの一存では決められないので、これはやってもいいの……? と制作に確認しながら、変更箇所を考えて稽古をしていました。
フライングは客席の上空を飛ばなければできると聞いたので。みなさんが『SHOCK』の中で楽しみにしている、見たいと思えるシーンだと思いますので、できてよかったと思います。リボンが出てきてリボンだけ飛ぶとか、傘だけ飛ぶっていうのもおもしろかったかもしれないですけどね(笑い)。
階段落ちはやりませんし、殺陣のシーンは1対1はいつも通りですけど、大人数が至近距離で動き回るのはリスキーなので回避しています。舞台上で演出として手を取り合うシーンでもガイドラインがあって、舞台袖に入った瞬間に手の消毒をします。
衣装も毎回消毒が必要で、正直、舞台をやる上では非常に面倒くさいガイドラインがあるけど、それを守らなければわれわれもステージに立つ資格がないし、幕を開けるわけにはいかないんです。普段は道具もすごいんですけど、今回はセットの大道具も階段と木箱くらい。東京から荷物を運ぶトラック台数を減らし、舞台の仕込みの人数も減らすということから予防対策をやっているんです。