昨年の日本シリーズで屈辱の4連敗を喫した原巨人。今年こそ雪辱を果たしたいところだが、大きな不安要素がある。新型コロナウイルス感染拡大による開幕延長で都市対抗野球と日程が重なり、今季勝率7割を超える圧倒的な強さを誇った東京ドームで戦えないのである。
巨人が日本シリーズで“仮本拠地”にするのは、京セラドーム大阪(以下、大阪ドーム)。21日のシリーズ第1戦は大阪が舞台になる。
球団の長い歴史でも、後楽園球場、東京ドーム以外をホームにしてシリーズを戦うのは初めてだ。スポーツ紙デスクが言う。
「今年14勝を挙げたエース・菅野智之(31)は東京ドームで8勝2敗、2完投がいずれも完封と抜群の成績でした。ホームのマウンドは、エース好みにセッティングされている。そのメリットを生かせないのは不利です。
一方、菅野の大阪ドームでの過去の成績は1勝1敗。できれば東京ドームで投げたかったのが本音でしょう」
ちなみに、日本シリーズで“本拠地以外”をホームに戦うのは、ナイター照明の不備で藤井寺球場を使えなかった1980年の近鉄以来40年ぶり。大阪球場をホームにした近鉄は3勝4敗で広島に敗れている。
ペナントレースで独走した巨人だが、慣れない球場での日本一決戦には不安がつきまとう。
「例年ならオリックスとの交流戦で大阪ドームを使用する機会があるが、今年はコロナの影響で中止。巨人が大阪ドームで戦うのは1年半ぶりで、不慣れな球場であることは否めない。パ・リーグの対戦相手のほうがよっぽど慣れている」(前出・スポーツ紙デスク)
過去5年間の巨人の大阪ドームでの戦績は7勝7敗。主催ゲームに限れば3勝5敗と負け越している。