中学、高校の志望校選びに大学合格実績は欠かせないデータだ。同じ偏差値なら実績の高い学校を選びたいもの。さらに同じような実績なら、まさに今伸びている“勢いのある学校”に注目したいものだ。
そこで、ここでは早慶上理(早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大)とMARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)の合計合格者数が、10年前と比べて増えた学校をピックアップしてみた。別掲表を参照しながら伸びている学校を見ていこう。
9大学すべてで合格者を増やした私立中高一貫校
トップは東京の男子校の東京都市大付。10年前の172人から556人も増えて728人の合格者を出した。2位以下に大差をつける伸びで、10年前の実に4.2倍だ。
合格者の内訳を見ると、早稲田大が10年前の21人から96人(4.6倍)に増え、同じく慶應義塾大が7人→61人(8.7倍)、明治大が20人→195人、東京理科大は20人→91人と大きく伸びている。9大学すべてで合格者が増えた。
東京都市大付は2009年に併設の武蔵工業大の校名変更にともない現校名になり、2010年に高校募集を停止して完全中高一貫校となった。早くから中学入試で午後入試を実施して人気を集めている。昨年も伸びたが、今年は昨年より182人も合格者が増えている。
MARCH合格者トップの神奈川公立校
2位は神奈川の公立の厚木だ。10年前の434人から829人(1.9倍)に増えている。10年前も進学校だったが、さらに伸びたことになる。特に明治大は79人から200人に、法政大が35人から110人に激増するなど、今年、MARCHの合計合格者数が全国トップだった。
厚木は神奈川県から学力向上進学重点校に指定されているが、神奈川では他にも12位の横浜翠嵐、この4月から指定された16位の川和、17位の湘南、ランク外となったが柏陽の5校が指定されている。進学に力を入れ、その成果が表れてきているといえよう。