5年ぶりの7連勝、貯金11でセ・リーグ首位を走る阪神タイガース。開幕から1番から5番までが固定されて打順も安定。新人の佐藤輝明は主に6番に座って、リーグ3位タイの5本塁打を放つ活躍を見せている(記録は4月18日現在。以下同)。もちろん、佐藤に注目が集まりがちな一方で、他の選手たちの活躍も見逃せない。
1番の近本光司、4番の大山悠輔に当たりは出ていないが、チームは得点、打率、本塁打、盗塁いずれもリーグ1位で、ソツのない攻撃を見せている。特に、5番を打つ来日2年目のサンズは打率3割6厘、5本塁打、16打点、得点圏打率3割8分9厘と勝負強いバッテイングでチームを引っ張っている。プロ野球担当記者が話す。
「昨年は、左の強打者という触れ込みのボーアが“バースの再来”と散々取り上げられ、期待が高まった分、開幕からの18打席連続無安打にファンは大きく失望した。一方、サンズは同じ新外国人ながらもボーアほどの注目度はなかった。2人の成績に大きな違いはありませんでしたが、サンズは残留。今年は大型新人の佐藤輝明が話題の中心でしたし、1年目以上に余計な視線を浴びずにスタートを切れたことも大きいかもしれません」
過去15年の阪神の外国人打者を調べると、延べ29人が3、4月に1軍出場している。そのうち、3割を打ったのは7人。2006年シーツ、2010年マートン、ブラゼル、2013年マートン、2014年マートン、ゴメス、2015年ゴメスとなっている。この5年のうち、シーズン2位が4年、3位が1年と全てAクラス入りを果たしている。
「外国人打者が打てば勝つのは当たり前のように思われますが、どのチームもそうとは言い切れません。巨人はもう何年も当たりの外国人打者を獲得できていないにもかかわらず、優勝しています。つまり、阪神は外国人打者の依存度が高い傾向が見て取れる。その中で、今年のサンズの活躍は大きいですよ。