今も道場の看板を掲げるが…(時事通信フォト)

今も道場の看板を掲げるが…(時事通信フォト)

 親方とオーナーが違う状態は、様々なトラブルにつながりかねない。

「離婚裁判の末に相撲と関係ない第三者に売却されたら、部屋の存続も危うくなる。双葉山以来の伝統がある部屋です。移転すればいいという話では済まない」(前出の時津風一門の親方)

 現親方の元・土佐豊は、仮差押の事実を告げると、「えっ!本当に?」と驚きを隠さなかった。

「初めて聞きましたよ。3月? そんな前に? (不動産登記の写しを見せると)本当だ……いや、なにも知らない。(どう対応するのかの問いに)マジでいま初めて聞いたところだから、そんなことわからないよ」

 騒動は角界全体に波及する。引退の瀬戸際にある横綱・白鵬の今後にもかかわるのだ。協会に残るために年寄株を確保しなくてはならない白鵬だが、目処は立っていない。

「取得の見込みがあるのが『間垣』株です。元・土佐豊が襲名していたが、元・時津海の退職に際して名跡交換が行なわれた。つまり、株の権利を持つのは元・時津海。離婚裁判でカネがいるとなれば、白鵬が株の譲渡を受けられる公算も大きくなる」(時津風部屋後援者)

 部屋の親方と物件の所有者が異なる問題を放置してきた協会に見解を問うと「お答えすることはありません」とするのみ。

 角界の名門は、どこへ向かうのか。

※週刊ポスト2021年5月28日号

関連記事

トピックス

10月末に行なわれたデモ。参加者は新撰組の衣装に扮し、横断幕を掲げた。巨大なデコトラックも動員
《男性向けサービスの特殊浴場店が暴力団にNO!》「無法地帯」茨城の歓楽街で「新撰組コスプレ暴排デモ」が行なわれた真相
NEWSポストセブン
秋田県ではクマの出没について注意喚起している(同県HPより)
「クマにお歌を教えてあげたよ」秋田県で人身被害が拡大…背景にあった獣と共存してきた山間集落の消滅
NEWSポストセブン
姜卓君被告(本人SNSより)。右は現在の靖国神社
《靖国神社にトイレの落書き》日本在住の中国人被告(29)は「処理水放出が許せなかった」と動機語るも…共犯者と「海鮮居酒屋で前夜祭」の“矛盾”
NEWSポストセブン
公選法違反で逮捕された田淵容疑者(左)。右は女性スタッフ
「猫耳のカチューシャはマストで」「ガンガンバズらせようよ」選挙法違反で逮捕の医師らが女性スタッフの前でノリノリで行なっていた“奇行”の数々 「クリニックの前に警察がいる」と慌てふためいて…【半ケツビラ配り】
NEWSポストセブン
「ホワイトハウス表敬訪問」問題で悩まされる大谷翔平(写真/AFLO)
大谷翔平を悩ます、優勝チームの「ホワイトハウス表敬訪問」問題 トランプ氏と対面となれば辞退する同僚が続出か 外交問題に発展する最悪シナリオも
女性セブン
2025年にはデビュー40周年を控える磯野貴理子
《1円玉の小銭持ち歩く磯野貴理子》24歳年下元夫と暮らした「愛の巣」に今もこだわる理由、還暦直前に超高級マンションのローンを完済「いまは仕事もマイペースで幸せです」
NEWSポストセブン
ボランティア女性の服装について話した田淵氏(左、右は女性のXより引用)
《“半ケツビラ配り”で話題》「いればいるほど得だからね~」選挙運動員に時給1500円約束 公職選挙法で逮捕された医師らが若い女性スタッフに行なっていた“呆れた指導”
NEWSポストセブン
医療機関から出てくるNumber_iの平野紫耀と神宮寺勇太
《走り続けた再デビューの1年》Number_i、仕事の間隙を縫って3人揃って医療機関へメンテナンス 徹底した体調管理のもと大忙しの年末へ
女性セブン
チャンネル登録者数が200万人の人気YouTuber【素潜り漁師】マサル
《チャンネル登録者数200万人》YouTuber素潜り漁師マサル、暴行事件受けて知人女性とトラブル「実名と写真を公開」「反社とのつながりを喧伝」
NEWSポストセブン
白鵬(右)の引退試合にも登場した甥のムンフイデレ(時事通信フォト)
元横綱・白鵬の宮城野親方 弟子のいじめ問題での部屋閉鎖が長引き“期待の甥っ子”ら新弟子候補たちは入門できず宙ぶらりん状態
週刊ポスト
大谷(時事通信フォト)のシーズンを支え続けた真美子夫人(AFLO)
《真美子さんのサポートも》大谷翔平の新通訳候補に急浮上した“新たな日本人女性”の存在「子育て経験」「犬」「バスケ」の共通点
NEWSポストセブン
自身のInstagramで離婚を発表した菊川怜
《離婚で好感度ダウンは過去のこと》資産400億円実業家と離婚の菊川怜もバラエティーで脚光浴びるのは確実か ママタレが離婚後も活躍する条件は「経済力と学歴」 
NEWSポストセブン