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石原裕次郎の相手役を最も多く務めた浅丘

 1972年に石原プロを退社して以降、裕次郎さんとの共演はパタリとなくなり石原プロ所属の俳優との共演もない。

「浅丘さんが、石原プロとは共演NGにしている、いやいやNGを出しているのは石原プロの方、などという噂が、長年囁かれてきました」(テレビ局関係者)

 その噂を仲川さんはやんわりと否定する。

「表立ってNGを出していたわけではありません。でも、裕次郎さんというのは、去る者は追わないタイプなんです。浅丘さんに限らず、やはり石原プロを辞めていった川地民夫さん(享年79)や浜田光夫さん(77才)らも、退社後の共演はありません」

裕次郎さんが結び付けた

 こうした線引きを重視するのは、石原プロが一枚岩だったが故だ。

「いわゆる石原軍団というと俳優集団のように思われがちですが、実際にはカメラマンや照明、音声など、すべてのスタッフを含めた呼び名の総称です。そうした立場の異なる全員がまとまるには、ある種の“関連性”が必要でした。“退社組と共演NG”という明文化されていない“鉄の掟”のようなものは確かにあった」(前出・芸能関係者)

 ただし、会社を去った浅丘と裕次郎さんの関係が途切れたわけではなかった。

「石原プロのトップとしては距離を置きながらも、裕次郎さんは浅丘さんの映画女優へのこだわりを尊重していました。共演はできませんでしたが、陰ながら応援していたんです」(当時を知る映画関係者)

 今年1月に石原プロは解散。鉄の掟も消えた。だが舘が石原プロに入ったのは、浅丘が辞めた11年後。在籍期間が重なったことはない。その2人を結び付けたのは、ほかならぬ裕次郎さんだった。

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