スポーツ

ルメール新馬戦がらみの外し方研究 その後のGI結果にも注目

ルメールの弱点を探し試行錯誤(イメージ)

ルメールの弱点を探し試行錯誤(イメージ)

 誰もが憧れるものの、なかなか現実にならない“夢の馬券生活”。「JRA重賞年鑑」で毎年執筆し、競馬を題材とした作品も発表している作家・須藤靖貴氏がそんな馬券生活を夢見て、試行錯誤する。今回は、万馬券のために大活躍中のフランスからの騎手クリストフ・ルメールの弱点を探し試行錯誤した苦難の道についてお届けする。

 * * *
 新馬戦の季節だ。JRA-VANのTARGETを使って2020年1月から2021年5月までのデータを取ったところ、「ルメールの新馬戦は割引?」なる仮説が浮かびあがった。

 騎乗103回で1着24回、4着以下48回。勝率.233、単勝回収率は58円。しっかりと勝ち切ることも多いが、単勝回収率は芳しくない。このローリターンがルメール(がらみ馬券)の、泣きどころの一つなのだった。

 新馬戦では、若駒の将来を勘案してムリをさせず、厳しいムチを控えるケースも。重賞などの追いっぷりと比べて「優しいルメール」と言われる。馬にとって騎手は自分を追い込む憎き鞍上。でもだからこそ不安でいっぱいのデビュー時には優しく。「競馬って、キツいなぁ」と怖がらせない、名手の気働きなのかもしれない。

 ジェントル・スラップ(?)は奏功したのかどうか。勝てなかった79回、その馬の次走の首尾に注目した。

 連続騎乗は35頭、うち6頭勝利。他の騎手への乗り替わりは34回で3勝。バトンを受けて勝ち切ったのはデムーロ、川田、吉田隼。ちなみに未走は10頭だった。

 未勝利でルメールがさらに乗り続けた(面倒を見た?)馬はその後に6頭勝利。2回以上ルメールが跨ってから、他の騎手への乗り替わりでは7頭が勝っている。

 データから見えてきたルメールの新馬戦がらみの外し方について。「勝てなかった馬が次走で乗り替わるときの勝率は.088。ほぼ消していい」。もっともこのときの鞍上はルメールではないのだが。

 さて、「馬の将来を勘案」という点がほんとうなら、ルメールが最初に跨り、その後にGIを獲った馬は?

 グランアレグリア、ラヴズオンリーユー、タワーオブロンドン、サトノダイヤモンド、キセキなどなど、2016年以降で11頭いる。うち9頭が新馬勝ち。2着だったのはアーモンドアイとディーマジェスティ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

公選法違反で逮捕された田淵容疑者(左)。右は女性スタッフ
「猫耳のカチューシャはマストで」「ガンガンバズらせようよ」選挙法違反で逮捕の医師らが女性スタッフの前でノリノリで行なっていた“奇行”の数々 「クリニックの前に警察がいる」と慌てふためいて…【半ケツビラ配り】
NEWSポストセブン
「ホワイトハウス表敬訪問」問題で悩まされる大谷翔平(写真/AFLO)
大谷翔平を悩ます、優勝チームの「ホワイトハウス表敬訪問」問題 トランプ氏と対面となれば辞退する同僚が続出か 外交問題に発展する最悪シナリオも
女性セブン
日本一奪還に必要な補強?それともかつての“欲しい欲しい病”の再発?(時事通信フォト)
《FA大型補強に向け札束攻勢》阿部・巨人の“FA欲しい欲しい病”再発を懸念するOBたち「若い芽を摘む」「ビジョンが見えない」
週刊ポスト
2025年にはデビュー40周年を控える磯野貴理子
《1円玉の小銭持ち歩く磯野貴理子》24歳年下元夫と暮らした「愛の巣」に今もこだわる理由、還暦直前に超高級マンションのローンを完済「いまは仕事もマイペースで幸せです」
NEWSポストセブン
ボランティア女性の服装について話した田淵氏(左、右は女性のXより引用)
《“半ケツビラ配り”で話題》「いればいるほど得だからね~」選挙運動員に時給1500円約束 公職選挙法で逮捕された医師らが若い女性スタッフに行なっていた“呆れた指導”
NEWSポストセブン
傷害致死容疑などで逮捕された川村葉音容疑者(20)、八木原亜麻容疑者(20)、(インスタグラムより)
【北海道大学生殺害】交際相手の女子大生を知る人物は「周りの人がいなかったらここまでなってない…」“みんなから尊敬されていた”被害者を悼む声
NEWSポストセブン
医療機関から出てくるNumber_iの平野紫耀と神宮寺勇太
《走り続けた再デビューの1年》Number_i、仕事の間隙を縫って3人揃って医療機関へメンテナンス 徹底した体調管理のもと大忙しの年末へ
女性セブン
チャンネル登録者数が200万人の人気YouTuber【素潜り漁師】マサル
《チャンネル登録者数200万人》YouTuber素潜り漁師マサル、暴行事件受けて知人女性とトラブル「実名と写真を公開」「反社とのつながりを喧伝」
NEWSポストセブン
白鵬(右)の引退試合にも登場した甥のムンフイデレ(時事通信フォト)
元横綱・白鵬の宮城野親方 弟子のいじめ問題での部屋閉鎖が長引き“期待の甥っ子”ら新弟子候補たちは入門できず宙ぶらりん状態
週刊ポスト
大谷(時事通信フォト)のシーズンを支え続けた真美子夫人(AFLO)
《真美子さんのサポートも》大谷翔平の新通訳候補に急浮上した“新たな日本人女性”の存在「子育て経験」「犬」「バスケ」の共通点
NEWSポストセブン
自身のInstagramで離婚を発表した菊川怜
《離婚で好感度ダウンは過去のこと》資産400億円実業家と離婚の菊川怜もバラエティーで脚光浴びるのは確実か ママタレが離婚後も活躍する条件は「経済力と学歴」 
NEWSポストセブン
被告人質問を受けた須藤被告
《タワマンに引越し、ハーレーダビッドソンを購入》須藤早貴被告が“7000万円の役員報酬”で送った浪費生活【紀州のドン・ファン公判】
NEWSポストセブン