「日本の基準は甘すぎます。国際的にγ-GTPは男性が50以下、女性は32以下が正常とされていますが、日本では男女関係なく男性の基準が適用されており、女性でも50以下で正常とされているケースが多い。医療機関によっては、70や80でも正常と判断されることもあります。そのため、女性は早期の肝機能異常が見落とされやすい。年齢に関係なく、女性はγ-GTPが20を超えたら、お酒は控えてください。30を超えると異常値です」
こうした基準値の甘さから、女性のアルコール性肝炎は進行して見つかることが多い。
「女性のアルコール性肝障害の治療が難しいといわれるのは発見が遅れるからです。原因はお酒に限らず、服薬や“のどあめ”をいつもなめているせいだった人もいる。余分な糖分は肝臓で脂肪として蓄積されるからです。その習慣をやめると数値は下がります」(大櫛さん)
そのほかの数値も、コロナ禍の健康診断では軒並み悪化傾向だという。
「家飲みが増えたことで、尿酸値や肝機能、悪玉コレステロール値が高くなっている人が増えました。家でゴロゴロして食べる時間が増えているからでしょう。体重は、全体的に2〜3kg増えています」(市原さん)
※女性セブン2022年1月6・13日号