国会会期末(6月15日)を控えた議員会館の多くの事務所に突然、早すぎる“お中元”が届いて話題になっている。中身は淡路島産の新玉ねぎが段ボール1箱分だ。淡路島産の新玉ねぎは「ブランド野菜」として知られており、段ボール1箱なら2500円前後はするという。さぞ喜ばれているかと思いきや、「なぜ、うちの議員に」という戸惑いが広がっているのだ。
贈り主は、自民党の西村康稔・前コロナ担当相。現在は自民党選対委員長代理を務め、参院選の指揮を取る立場だ。有力政治家が地元の名産品を知り合いの議員に贈ることは永田町では以前から行なわれ、「恒三さんの柿」と呼ばれた渡部恒三・元衆院副議長の「会津の柿」や岸田派名誉会長を務めた古賀誠・元幹事長の「筑後の梨(幸水)」などが有名だ。
西村氏もそうした大物議員にあやかって、選挙区の淡路島特産の玉ねぎを贈ることで「西村さんの玉ねぎ」を永田町の名物にして知名度を上げようと考えたのかもしれない。しかし、どうやら逆効果だったらしい。
西村氏といえば、世界各国で撮影した女性の写真を「世界美人図鑑」と題してホームページで公開していたことが問題視され、NEWSポストセブンでも報じたばかり。何かとお騒がせが多い議員だけに、受け取った野党議員サイドからは「問題があっても追及しないでというお願いじゃないか」という声が上がり、中には、「間違って届いたのではないか」と返品しようとする議員までいたとか。
日本維新の会比例近畿ブロック選出のある議員事務所はこう言う。
「(西村氏からの玉ねぎは)箱で届きました。西村先生とはとくに面識があるわけではありません。他に自民党の先生から(このようなお中元を)いただくことはありません」
同じく日本維新の会比例近畿ブロック選出の別の議員事務所は、終始困惑気味だった。