ビジネス

大ブームで入手困難「ヤクルト1000」の凄さ 店頭販売用は7月を目途に増産予定

店頭では入手困難な状態が続いている「ヤクルト1000」

店頭では入手困難な状態が続いている「ヤクルト1000」

 物価高による家計の圧迫で財布の紐が固くなるなか、売り切れ続出の大ヒット商品がある。乳酸菌飲料「ヤクルト1000」シリーズだ。同商品の売れ行きは絶好調で、店頭では入手困難な状態が続いている。ヤクルト本社広報担当者が語る。

「おかげさまで宅配用の『Yakult1000』は、1日あたり114万7000本(2021年4月~2022年3月)売れています。店頭販売用の『Y1000』も1日あたり20万本の販売数計画を4割程度上回って推移しました」

 現在、「ヤクルト1000」シリーズは、宅配用の「Yakult1000」(100ml・130円)と、コンビニなど店頭販売用の「Y1000」(110ml・150円)の2タイプが販売される。容量と形は異なるものの、中身はまったく同じだ。それぞれ1本130円、150円と決して安くはない価格設定だが、なぜそこまで売れているのか。

 大きな理由のひとつは、「睡眠改善」である。SNSでは、〈深い眠りにつける〉〈スッと寝られる〉との称賛が相次ぎ、タレントのマツコ・デラックスやバイオリニストの高嶋ちさ子なども、同商品を飲んで寝つきが良くなったと明かし、芸能界でも話題になっている。

 公式ホームページによれば、機能性表示食品「ヤクルト1000」は、生きて腸内まで到達する「乳酸菌 シロタ株」が1000億個入った乳製品乳酸菌飲料。〈一時的な精神的ストレスがかかる状況での「ストレス緩和」「睡眠の質向上」の機能があります〉と記されている。

 睡眠改善の秘訣は、その「シロタ株」の数と密度にある。福岡天神内視鏡クリニック院長の秋山祖久医師が語る。

「シロタ株は微生物学者の代田稔博士が見つけた乳酸菌の一種です。この菌を高菌数・高密度にすると、体内の神経系に作用し、睡眠の質を高める効果がヤクルトの研究などで認められています。

 最も一般的で廉価な『Newヤクルト』は、1本(65ml)に含まれるシロタ株の数は200億個ほどですが、『ヤクルト1000』は1本に1000億個ほど。高密度の飲料を開発したことが、ヤクルトの優れた点です」

 前出のヤクルト本社広報担当者もこう語る。

「シロタ株の基礎研究が進むなかで、高密度にすることで神経系に作用することが明らかになった際に、その作用をお客さまへメリットとして具現化できる機能は何だろうと考えました。結果行き着いたのが、ストレスや睡眠です。そこでさらに検証を行なうと、それらに対する効果があることが確認できました」

 実際にヤクルトが学生140人などを対象に行なった臨床実験では、「ヤクルト1000」を毎日飲んだグループは睡眠中に脳波が良好な状態を保ち、熟眠度が向上。また、起床時の眠気を示すスコアも改善され、スッキリとした目覚めに変化していた。ストレス緩和機能も確認された。子供の飲み物との印象があるヤクルトだが、「最近よく眠れない」という中高年にも効果が期待できそうだ。

関連記事

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン