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「厄介な人」と認定されないために(イメージカット)

 そもそもツイッターで活発に誰かを批判して楽しんでいる人に、文章の読解力を期待しても仕方ありません。「元のツイートを確認しろ」と言っても、何のためにそんなことをするのか意味がわからないでしょう。それにしても、今回の誤読っぷりと軽率っぷりは、ちょっとだけ良識があるユーザーを呆れさせました。

「結婚式の加害性」が炎上して数日たった今、よくわからずに飛びついて騒いだ人たちへの批判や揶揄を書き込むことが、一種の“トレンド”になっています。それはそれで、またよくわからずに飛びついて騒ぐ人たちを吸い寄せていて、デジャブ的な光景を微笑ましく思わずにいられません。ツイッターもツイッターユーザーも、さすがの貫禄です。

 今回の「結婚式の加害性」に関しては、だからやるなという主張ではありませんでした。ただ、結婚式に限らず、他人の行動や言葉に「被害」を受けた気になることはしばしばあります。せっかくですから騒動を通じて、自分が「傷つけられた」「被害を受けた」と感じたときの対処法も学ばせてもらいましょう。肝に銘じておきたいのは、次の3つのこと。

その1「自分が『傷ついた』ということを盾に相手を非難しない」
その2「うらやましがるのはいいとして、自分を卑下しそうになったら口を閉じる」
その3「被害者意識を強く抱いてしまうときは、本当の原因はきっとほかにある」

「傷ついた」と言えば相手を悪者にできるわけではありません。その甘い誘惑に負けてしまうと、周囲から「厄介な人」と認定されます。また、「どうせ俺なんて」「それに引き換え自分は」なんて言っても、相手を困らせるだけ。しかも、言ったあとで自己嫌悪にさいなまれるでしょう。そして、実際の被害ではなく「被害者意識」がふくらんでしまう本当の原因は、たいていは自分の中にあります。

 ああ、ありがたきかなツイッター。うっかりのぞくと無駄に不愉快な気持ちにさせられがちですが、そんな刺激も人生にはきっと必要です。これからも不毛でマヌケなバトルをどんどん繰り広げて、私たちにたくさんの教訓を授けてください。

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