早くも夏本番──。全国で気温40度以上が観測されたのが過去最多の6地点となった7月1日、各地で水のレジャーが解禁された。3年ぶりの海開きとなった由比ガ浜海岸(神奈川県鎌倉市)には、小さな子ども連れの家族やカップル、若者グループなど大勢の海水浴客が訪れ、賑わいを見せた。
鎌倉市内にある由比ガ浜、材木座、腰越の3つの海水浴場の例年の来場者数は約60万人。コロナ禍直前の2019年は7月に気温が上がらなかったことや、お盆の時期に台風が接近していたこともあり、35万人と例年の約半分にまで落ち込んでいた。
海開き後の最初の週末となった翌2日は、正午時点で気温は29度。海風が心地よく吹きつけ、うだるような暑さの都心に比べてずっと過ごしやすく感じた。午後に入ると気温は30度まで上がったが、人が減る気配は見られない。賑わいのピークは15時頃。マリンスポーツを楽しむ若者や、鎌倉へ観光にやってきたカップルたちが続々と浜辺にやってきて、心地よさそうに海遊びを楽しんでいた。
今年はドローンを用いた監視活動も行なうという由比ガ浜海岸のライフセーバーに話を聞いた。
「例年に比べ、今年は梅雨明けが早かったので、今からとても楽しみにしています。コロナ前に比べるとまだ人が少ないですが、楽しそうに遊んでいるのを見るとやはり嬉しくなりますね」
要注意なのは熱中症だ。この日も小学生の男の子が救急搬送されていた。海に入っていても、適度な水分補給が必要だ。そして3年ぶりの賑わいに水を差す存在は、熱中症だけではない。先月下旬頃から湘南の海岸一帯で大量に目撃されている「カツオノエボシ」も曲者だ。