夫婦が過ごしてきた35年の結婚生活は、順風満帆とは言い難かった。乗り越えられたのは夫の支えがあったから。夫は最愛のパートナーであり、自分を“家”につなぎ止める存在でもあった。突然、「夫亡き後の人生」を考えることになった昭恵さんは、どんな決断を下すのか──。
2発の銃声が日本中を震撼させてから2週間あまり。選挙応援演説中に銃撃されて死亡した安倍晋三元首相(享年67)の国葬が秋に営まれることが決まるなか、「妻の昭恵さん(60才)を後継者に」という声が高まっている。だが安倍家の知人は声を潜めてこう話す。
「安倍さんの地元・山口でも昭恵さんが補欠選挙に出馬して、亡き夫の地盤を継ぐことを期待する声が聞こえています。ただし、昭恵さんが選挙に出ることはほぼないでしょう。それどころか、昭恵さんは安倍の“家”を出ていく可能性さえあるんです……」
大黒柱を失った安倍家に何が起きているのか──。
約3年間の交際期間を経て1987年に結婚し、今年6月に35周年の夫婦生活を迎えたばかりだった安倍夫妻。7月12日の告別式で昭恵さんは夫の亡骸に頬ずりをして、別れを惜しんだ。常に天真爛漫だった彼女だが、いまは憔悴の日々が続いているという。
「葬儀後、昭恵さんは自宅に閉じこもって一歩も外に出ていません。いつもアクティブで飛び回ることが大好きな彼女ですが、今回はさすがに外に出られる状況ではないようです。それでも知人からの連絡にはできる範囲で応え、オーナーを務める居酒屋『UZU』には『営業を続けるように』と連絡しています」(昭恵さんの知人)
実際、東京・神田にあるUZUは銃撃事件後も通常営業を続けており、店内からはいつも通りの明かりが漏れる。
安倍家において「晋ちゃん」という最大の後ろ盾を失った昭恵さん。いま彼女の頭のなかにあるのは、秋の国葬とともに、夫を亡くしてひとりとなった自分の今後をどうするかということだ。
「告別式で喪主を務めた昭恵さんは、『私自身が将来のことは不安ですが、ありがとうございました』と挨拶をしていました。あのときは突然の出来事に漠然とした不安が大きかったようですが、時間の経過とともに自分の居場所について考えるようになったようです。この先の生き方に思いをめぐらせているのでしょう」(前出・昭恵さんの知人)
昭恵さんの「将来」は、彼女がこれから安倍家とどうつきあっていくかで変わってくる。
「子宝に恵まれなかった昭恵さんにとって、安倍家と自分をつなぐものは夫の晋三さんだけでした。しかし晋三さんが亡くなったいま、同時に安倍家とのつながりも“消えた”とも言えるのです」(別の昭恵さんの知人)