その後は和田アキ子さんや内田裕也さんら錚々たる顔ぶれが見舞いに来てくれましたが、僕が木更津の自宅に帰っていた時に亡くなり、病院で父の亡骸と対面しました。
父の左胸にある薔薇の刺青に手を置き、「やっと楽になったね、僕の体に入ってきて」と念をかけました。当時、僕は父と同じ薔薇の刺青を右の胸に入れていたんです。すでに父の体は冷たかったけど、最後に、「今日は桜が満開だよ、見に行こう」と声をかけました。
僕はアニマル浜口さんの浜口道場に通ってプロレスラーを目指した時期もありましたが、父の病をきっかけに辞めて建設会社に就職し、今もそこで勤めています。
つい先日、12年前の肝臓移植手術の影響で腹壁瘢痕ヘルニアという症状が出て手術を受けました。肝臓移植手術を受けたゆえの合併症ということで、お父さんへの親孝行の証として、勲章のような気持ちでいます。
※週刊ポスト2022年7月29日号