甘い物を食べた際も、一時的には元気が出るものの、2~3時間も経つと低血糖に陥り、倦怠感を覚えるようになる。
「“砂糖によってハイな気分になった状態”を、“甘い物を食べて元気になった”と勘違いし、甘い物を頻繁に食べていると、脳内では興奮状態が続いてしまい、疲労感が強くなります。
『夜、寝ても疲れが取れない』『そもそも休みの日なのに、うまく休めない』といった状態は、砂糖依存による弊害といってもいいでしょう」
さらに、「性質的にも、アルコールと砂糖は近い部分がある」と、飯塚さんは続ける。
「ラム酒は砂糖の原料となるサトウキビから作られますが、糖質にアルコール発酵させる細菌を加えれば、いとも簡単にお酒が作れます。そのような面からも、甘味は塩気や酸味に比べて依存度が高いと考えられます」
そして何よりの問題は、砂糖が身近にあることだ。
「砂糖がアルコールやそのほかのドラッグより、依存しやすいのは、常に身近にあるからです。アルコールは20才以上でないと飲めませんし、買えませんが、砂糖がたっぷり入ったお菓子はコンビニやスーパーなどで誰でも購入できます。長年の飲酒によってアルコール依存症が引き起こされるように、子供の頃から砂糖の入ったお菓子ばかり食べていると、若いうちからシュガージャンキーになる可能性もあります」
オスカー女優のハル・ベリー(55才)は、10代の頃にシュガージャンキーとなり、22才で糖尿病と診断されたと、過去に告白している。
シュガージャンキーになりやすい人は?
砂糖は誰でも気軽に口にできるため、甘いお菓子を好きな人は、誰でもシュガージャンキーになる可能性が高い。
「その中でもストレスを多く抱えている人は要注意。それに、小さなことにくよくよしたり、気にしすぎて常に不安を抱えている人が覚せい剤地獄にハマりやすいように、甘い物でストレスを発散させようとする人は、やはり砂糖に依存しやすいといえます」