3000本安打への期待も根強い坂本(共同通信社)

3000本安打への期待も根強い坂本(共同通信社)

 有力視されたのが三塁だった。ヤクルト・宮本慎也、阪神・鳥谷敬ら名遊撃手たちも現役生活の終盤は三塁にコンバートされ、結果的に選手寿命が伸びた。巨人の三塁は岡本という不動の存在がいるが、7月に一塁で守備練習を行ったことで「坂本が三塁コンバートの布石か」と話題を呼んだ。

 一方、一塁へのコンバートも考え得る選択肢だ。坂本は7月3日に放送された日本テレビのスポーツ番組で、6月に1軍昇格した際に原辰徳監督から遊撃ではなく、一塁のポジションで復帰を打診されたことを明かしている。この時は坂本が遊撃での復帰にこだわったことを指揮官に伝えたという。

 スポーツ紙デスクは、こう分析する。

「坂本を三塁に回して、中田と岡本を一塁で競わせてチーム力が上がるかというと疑問です。坂本と中田を一塁で競わせるのも現実的ではない。3人ともスタメンで力を発揮するタイプです。そこで外野に回すというのも可能性として考えられそうです。守備での負担が少なく、打撃に専念できる。

 当然、来年以降も遊撃を守る可能性はあります。坂本が離脱して以降、中山礼都、北村拓己らが守っているが物足りなさが残る。高卒2年目の中山は野球センス抜群で努力家なので、失敗しても我慢強く使い続ける価値がある選手だと思いますが、原監督にその忍耐力があるかどうか……」

 坂本本人は遊撃にこだわりがあるだろう。現在のチーム編成を見ると、遊撃に入ることが一番しっくりくる。だが、坂本の今後の野球人生や将来のチーム編成を考えた時にコンバートは避けられない問題だ。坂本の守るポジションが岡本、中田、中山の野球人生にも大きく影響を及ぼす。果たして最善の策は──。

不調に厳しい声が相次ぐ岡本(時事通信フォト)

不調に厳しい声が相次ぐ岡本(時事通信フォト)

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