だが、コロナ第7波でも死者数は東京を上回り、全国で最も死亡者数が多い状況は変わらず、大阪発のベンチャー企業アンジェスは今月、2020年からスタートしたコロナワクチンの開発中止を発表。かつて「2020年9月に実用化し10万~20万人に接種する。絵空事ではない」とぶち上げていたが結局失敗に終わったことで批判を浴び、“吉村人気”に以前ほどの勢いはない。反IRの立場を取る大阪市議はこう語る。
「吉村知事は女性人気が高いが、カジノを争点として『大阪でバクチを成長の柱にするのか』と訴えかけて支持層を切り崩す。市長選では、維新の松井市長が政界引退を表明しており、後継指名はせずに公募の候補者を党内で選ぶという。維新といえども知名度のない候補者が相手となるのは千載一遇のチャンス」
IR反対派は現在、市民団体を中心に自民支持の保守層も含めた統一候補の擁立を目指し、知名度のあるタレントや国会議員などを軸に模索を続けている。横浜市長選のように、大阪の成長戦略にすえるカジノで吉村知事も足をすくわれるのか。早くも水面下で統一地方選の戦いが始まろうとしている。