巨人の坂本勇人が『文春オンライン』に女性トラブルを報じられてから2週間が経った。妊娠が判明すると即座に中絶を要求するなど、センセーショナルな内容だったが、球団もコミッショナーも坂本に対する処分は下さず、報道後もスタメン出場を続けている。それどころか9月10日の報道後、11試合で40打数14安打、打率3割5分(9月24日現在)と好調を維持している。
「ネットでは称賛や揶揄の意味で“鉄のメンタル”と書かれていますが、今結果を残さなければ坂本の野球人生は大きく変わる。その危機感が成績につながっている面もあると思います。巨人には“厄介者は放出”という歴史があるからです」(ベテラン記者)
オフになれば話題は風化するかもしれないが、坂本は今まで何度も女性トラブルを起こしてきたため、今後はダーティーなイメージがつきまといそうだ。
「よく『独身だからいい』とか『示談しているから構わない』という意見を目にしますが、それは当事者でないから言えること。相手方の親族からすれば、テレビやスポーツ紙で一切報じられず、何事もなかったかのようにプレーしている姿には怒りを覚えるでしょう。野球協約の第60条(1)出場停止選手と出場停止選手名簿(サスペンデッド・リスト)には、“不品行”の文字がある。これに従って、球団やコミッショナーが処分を下すべき案件にも見えます。しかし、シーズンの残り試合も少ないですし、このまま巨人もNPBも何のアクションも取らずに終わるでしょうね」(球界関係者)
今年の巨人の低迷は坂本の離脱とともにあり、未だにチームに欠かせない選手である。それが“処分なし”という大甘裁定につながっているとの見方もある。
「今年は開幕前を含め、故障で3度も離脱している。その度にチームは成績を落とし、いまもBクラスの危機にありますからね。しかし、12月で34歳を迎える坂本がいつまでも活躍できるわけではない。故障の繰り返すようになったことからも明らかなように、負担の大きいショートを守り続けるのはもう限界に達しています。
しかし、どこにコンバートすれば良いかという問題がある。数か月前まではサードに移して、岡本和真をファーストに持っていく構想があったが、ファーストの中田翔が復活したので、その案は消滅している。外野という選択肢はありますが、坂本の守備力を考えればもったいないし、ウォーカーやポランコとの契約問題とも絡んでくる。後継者も育っていないため、来年も坂本はショートを続けそうです」(前出のベテラン記者。以下同)