この祭りの代名詞ともいえるのが、「信長公騎馬武者行列」だ。これまで信長役は公募で一般人が務めることが多かったが、著名人が務めたこともある。伊藤も2009年に経験があり、2日間で約50万人、過去最多となる観客を集めた。
「伊藤さんから騎馬武者行列の話を聞いた木村さんは、“信長役を演じたせっかくの機会だから、ぜひ参加してみたい”という希望を伝えたそうです」(別の映画関係者)
ただ、馬の調達の見通しが立たないことから、今年の信長まつりは行列を開催しない方向で進めていたという。しかし、木村の熱意を知った東映側は主催者側に交渉を試みた。
「その結果、馬も衣装も東映が準備することになり、行列の開催が急遽決まりました。木村さんの“緊急降臨”が実現することになったのです。木村さんとともに伊藤さんも参加しますが、2人はノーギャラでの出演と聞いています」(前出・別の映画関係者)
こうして11月に木村らが岐阜市を訪れることが、9月28日に発表された。すると、直後から市は“信長パニック”状態に。観覧の抽選には全国から応募が殺到し、約3週間で、1万5000人の定員に対し岐阜市の人口(約40万人)を超える約60万人から応募があった。
「市は70人体制で対応していますが、問い合わせの電話が鳴りやまず、担当の職員は『対応で声がかれた』とか。トークイベントへの応募に使用される往復はがきも市内では品薄です」(岐阜市関係者)
市では急遽、警備費3150万円を盛り込んだ補正予算案を定例市議会に提出した。
「信長まつりによる経済効果や知名度アップなど、相乗効果は計り知れません。参加する地元の人たちは『まさか木村さんと“共演”できるなんて』と興奮マックス(笑い)。木村さんの信長がいまから楽しみです」(前出・岐阜市関係者)
中谷美紀は「殿!」と呼んだ
木村は「織田信長は、特別惹かれる存在」とコメントするほど、信長に対する思い入れが強い。過去にも「戦国の三武将のなかでは信長がいちばん好き」と語っていたことがある。実は、木村家と織田家には、意外な縁があるという。
「両家の家紋は、どちらも『木瓜紋』という瓜を輪切りにした断面に似た文様で、シンクロしているんです。木村さんは、子供の頃、テレビで時代劇を見ながら“どうしてうちのマークがテレビに出ているんだろう”と不思議に思っていたそうですよ」(芸能関係者)