自民党の支持基盤である保守系団体の反応にも目が離せない。小川氏が続ける。
「日本会議を含めて安倍政権下で自民党の強力な支持基盤として成長し、発言力を強めてきた保守派の団体は、長年、旧統一教会の関連団体・国際勝共連合と一緒に憲法改正運動などを展開してきた歴史的経緯がある。いわば同教団は右派勢力の一翼を担ってきたと言っていい。
それだけに、ハト派リベラルの岸田首相がこの機に教団を完全に潰そうとすれば、保守勢力には右派の弱体化をはかっていると受け止められ、自民党内抗争の火種になりかねない。保守勢力が自民党右派に働きかけて岸田首相に抵抗することは十分に考えられます」
岸田首相が教団潰しに力を入れれば、“前門の創価学会”と“後門の保守勢力”に挟まれて身動きができなくなるという指摘だ。
※週刊ポスト2022年11月4日号