この本にはその立川談志、柳家小三治、桂歌丸、三遊亭円楽(先日亡くなった)と「天国名人会」の人々も登場するが、現役からも文枝(三枝)、志の輔、昇太ら。講談から神田伯山(当時松之丞)そして寄席演芸と深く関わりのある小沢昭一、高田文夫が喋っている。
雑談の中に皆な各々の“芸”がある。阿川の父は言った「文章は間だ。落語の間が勉強になる」と。
〈PS〉私はこの歳になって若き戸部田誠の書く『芸能界誕生』(新潮新書)でこの芸能界をもう一度学んでいる。よく取材しよく調べてある快著です。興味のある方は是非。
※週刊ポスト2022年11月4日号