免許返納を判断するポイント15
国立長寿医療研究センターの調査(2018年)では、運転をやめた65歳以上の高齢者は、運転を継続している人と比べ、要介護になるリスクが8倍上昇したとの結果が出ている。
こうした危険を回避するために必要なことは何か。
「人間は社会とのつながりを失うと脳機能が低下します。免許返納後も家に閉じこもらず、バスや電車などの公共交通機関を利用して外出すれば社会とつながることができる。町内会や老人クラブ、マンションの管理組合の役員など何でもいいので、役割を持った生活を子が促すとよいでしょう」(朴医師)
免許返納は親と子が協力して成し遂げれば、その後の親の幸せな人生にもつながり得る、“大事業”なのだ。少しでも親の運転に異変を感じたら、目を背けずに向き合いたい。
※週刊ポスト2022年11月4日号