総合感冒薬は降圧剤とものみ合わせが悪い。
「咳止め薬と同じく、どちらの薬にも抗コリン作用があるので、合わせることで、胃痛、便秘、下痢など胃腸障害が起こる可能性がある。降圧剤の中でも特にカルシウム拮抗薬は要注意です」(長澤さん)
のみ薬の水虫薬『イトラコナゾール』とH2ブロッカー系の胃薬も避けるべき組み合わせだ。薬剤師の三上彰貴子さんが解説する。
「のむタイプの水虫薬は相互作用が多いため、処方を受けるときは恥ずかしがらずに必ず薬剤師に相談してください。たとえば、胃薬のH2ブロッカーの胃酸を抑える効果を減少させるという報告があります。両方のむ必要があるときは、1時間ほどあけるといいでしょう」(三上さん)
薬の効果を打ち消すばかりか、体調を悪化させる組み合わせもある。
「前立腺肥大症で尿道を広げるための治療を受けている人が、風邪薬や花粉症の薬をのむと、抗ヒスタミン成分の副作用によって、尿が出なくなってしまうことがあります。苦しさで病院に運ばれる人もいるため、家族が前立腺肥大症を治療している場合は、充分に注意してください」(三上さん)
食品やサプリメントと同じく、薬も無数に間違ったのみ合わせが存在する。表を参照しつつ、複数の薬をのむ際は事前に相互作用をしっかり確認してほしい。
※女性セブン2022年12月8日号