国内

妻殺害容疑で逮捕された長野県議 心理士が分析する「インタビューで見せた微笑み」の意味

妻殺害容疑で逮捕された長野県議の丸山大輔容疑者。2021年12月、長野県議会(時事通信フォト)

妻殺害容疑で逮捕された長野県議の丸山大輔容疑者。2021年12月、長野県議会(時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、妻殺害容疑で逮捕された長野県議会議員がインタビューで見せていた表情や言葉について。

 * * *
 11月28日、長野県議会議員の丸山大輔容疑者(48才)が妻を殺害したとして逮捕された。妻、希美さんは昨年9月29日、塩尻市にある自宅兼事務所で死亡しているのを発見された。事件当日、丸山容疑者は長野市にある議員宿舎に宿泊していたと証言していたが、警察の捜査でこのアリバイが崩された。丸山容疑者は容疑を否認しているという。

逮捕の一報に、複数のメディアが、今年9月に行ったという丸山容疑者へのインタビューの様子を報じた。どれも事件発生から1年が経過し、その胸中を聞くという主旨のインタビューを交え、淡々とした発言や時折見せた表情への違和感を報じているものも多い。

丸山容疑者を、妻を殺害された夫、被害者遺族としてみれば、その様子にたとえ違和感があっても、現実を受け止めきれなかったり、悲しみをこらえ感情を押し殺したりして対応しているのだと思うだろう。笑みを浮かべていても、そこにどんな感情が含まれているのか、マスク越しではわかりにくい。

 だが丸山容疑者を加害者としてみるならば、印象はずいぶん違ったものになるし、ひっかかる発言もいくつかあった。例えば2021年11月に行われた、希美さんの告別式でのインタビューだ。犯人をどう思っているか問われた丸山容疑者は、「一日も早く犯人が捕まってほしいなとは思っています」と冷静に答えている。当時は、肉体的にも精神的にも疲労困憊していたとも思ったが、被害者遺族ならもっと強く逮捕を切望するものではないだろうかとも思った覚えがある。どこか他人事のような「ほしいな」という言葉と冷めた表情に、夫婦関係はどうだったのかと訝しくなる。

 今年9月のインタビューでは、さらに気になる発言があった。ニュースで使われている2人が並んだ写真について聞かれた時のことだ。写真には、自社の造り酒屋で造る酒瓶を抱えた希美さんの横に、丸山容疑者が寄り添うように並んでいる。写真は仏壇の前に飾られることなく箱に入れられたままだったようだ。その理由を問われ、丸山容疑者は「恥ずかしいじゃないですか。捨てられはしないですけど」と答えている。

関連記事

トピックス

父娘ともにお互いを利用せず活動を続ける(Xより)
《あざと女王の森香澄アナ(29)ショック》「放送作家の実父」経営のラーメン店がオープン4カ月、『がっちりマンデー!!』放送直後に廃業の意外な理由
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
六代目山口組の機関紙『山口組新報』、自虐ネタが消え〈物価高 嫁のやりくり ブッダかな〉〈値上げだと? 家の家計 音を上げる〉と経済苦を嘆く
NEWSポストセブン
ベネチア国際映画祭に出席した北野武
《約1000人が笑いの渦に》北野武監督「テスト形式の作品」がベネチアの地で大絶賛
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《「根拠のない情報」発言の真相》宮内庁の幹部たちが最も否定したいのは悠仁さまの「進学先」ではなく、「成績不振報道」だった 東大農学部とは“相思相愛”か? 
女性セブン
ヤマハ発動機の日高元社長(共同、時事)
《娘に切り付けられ退任》ヤマハ発動機社長、事件前に目撃されていた“父娘の散歩” 名古屋出身も「俺はトヨタよりこっちのほうが…」見せていたバイク愛
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告と父・修被告
「俗に言う“お持ち帰り”をされた」「最後の行為でゴムを取られて…」父・田村修被告が証言した“瑠奈被告と被害男性のプレイ詳細”
NEWSポストセブン
優勝決定後、デコピンを抱きかかえる大谷翔平と真美子夫人(写真/AFLO)
【担当者が“管理できない!”と悲鳴】大谷翔平にファンレターやプレゼントが殺到、球団が異例の「贈り物禁止令」を通達 
女性セブン
容疑者
「お前が妹を殺してさあ!」瑠奈被告が絶叫した“永遠の7分間” 父・修被告は「妹とは瑠奈の魂です」と証言【ススキノ第4回公判】
NEWSポストセブン
映画『カリブ・愛のシンフォニー』の製作発表に出席したふたり('84年11月)
《旅サラダを卒業》「常にトレンディー」「共演者を気遣う」「ダジャレも歓迎される」“愛されるMC”だった神田正輝の魅力
女性セブン
逮捕された伊佐山容疑者(左)と摘発されたハプニングバー「Nocturne」
《錦糸町のハプニングバー摘発》「20代男女が昼から乱倫パーティ」女性向け人気セラピストだった経営者による「集客方法」で会員数は2000人規模に
NEWSポストセブン
眞鍋政義氏の不倫相手・A子さんと遠征先で会食していた川合会長
バレーボール協会・川合俊一会長、眞鍋政義氏と不倫女性を交えて“貸切り会食”していた 店舗に飾られていた「疑惑のサイン」本人を直撃
NEWSポストセブン
日赤へのご就職から半年が経った愛子さま(9月、東京・千代田区。撮影/JMPA)
《愛子さまが“黒柳徹子ゆかりの美術館”を訪問》40年以上前から続く黒柳徹子と皇室の縁、美智子さまとの深い交流 
女性セブン