MEGUMIが初めて連続ドラマのプロデュースを手がける『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』、略称『カリスマ壱子』(テレビ東京ほか)。深夜帯の放送にもかかわらず、女性を中心に人気を博しているそうだ。
キー局の人気アナウンサーだった有加里壱子(ゆうかり・いちこ/深川麻衣)が、予期せぬ不倫事件で、人生を“詰んで”しまうところからドラマは始まる。SNSや世間の痛烈バッシングに耐えながら、再生してカリスマを目指すのが大まかなあらすじだ。「女子アナ」、「不倫」、「詰む」という3ワードだけでも十分に視聴欲をそそられる。加えて“MEGUMIプロデュース”とあれば、期待は裏切られるわけがないのだから見るしかない。
一体、彼女はどんな狙いで私たちの五感を刺激してくるのか。ドラマにかける思いを聞いた。【全3回の第1回】
「日本人女性の自己肯定感の低さ」に驚いた
「はじめまして、MEGUMIです」。ジャケットスタイルで登場した彼女は、姿勢が良く、凛とした印象。この人は今日、プロデューサーなのだろうか? はたまた女優? それとも……? と、聞き手の緊張が緩む間もなく、インタビューは始まった。
──『カリスマ壱子』楽しく拝見しております。視聴後「は〜、細かいことがどうでも良くなる!」と爽快感があります。この楽しいドラマ、いつ頃着想されたのでしょうか?
MEGUMI:(観てくれて)ありがとうございます、嬉しいです! 着想したのは今から2年くらい前に、自分がゲスト出演したニュース番組で「日本人女性の自己肯定感は最下位である」というトピックを取り上げていて、非常に驚いたことがきっかけです。そこでドラマはどうかな、と。日本には女優さんを主演にして、女性が這い上がっていく……というサクセスを描いた作品がとても少ないんです。そこに何かを投げかけたい、なと。
──女性の自己肯定感が最下位とは、残念ですけど、興味深いものがあります。
MEGUMI:日本はちょっと失敗をすると、完全に袋叩きにあって、再起不能になってしまう傾向が強い。政治家とか著名な方もそうですし、最近では一般の方でさえも「炎上してしまうから」と発言を控えることがある。そういう風潮は、何かおかしいなって。私はこの世界(芸能界)に20年くらいいるんですけど、揶揄に押しつぶされてやめてしまった人も、たくさん見ています。そういう人たちに観てほしい、心を浄化してほしいというのもありました。