国内

森雅子・総理補佐官 借金6000万円不記載の政治資金規正法違反疑惑が浮上

「記載を忘れていた」で済まされる額なのか(時事通信フォト)

「記載を忘れていた」で済まされる額なのか(森雅子・総理補佐官/時事通信フォト)

 総理補佐官の森雅子・参院議員といえば、岸田文雄・首相の信頼が厚く、12月3日に開催された首相肝煎りの国際女性会議では総指揮を任され、閣僚級会合の進行役も務めた人物だ。その森補佐官の政治資金収支報告書に記載された6000万円もの借入金が忽然と紙上から“消えて”いたのだ──。

 取材の発端は、森氏の政党支部(自由民主党福島県参議院選挙区第四支部)の政治資金収支報告書の不可解な記載だ。

 森氏は支部の活動資金の不足分を自己資金から貸し付けており、参院選が行なわれた2019年の同支部の政治資金収支報告書には「残高が100万円を超える借入金」の項目に、〈三好雅子(森氏の本名) 6176万円〉の記載がある。

 同報告書では、この年は1回100万円、200万円など5回にわたって支部から森氏に計900万円が返済されており、それでも2019年末時点で貸付金がまだ6176万円あったことを意味する。

 ところが、翌2020年の報告書では借入金の記載がそっくり消え、借入金「無」の項目にチェックが入っていた。

 この年、支部から森氏に借入金全額が返済されたことになる。2022年11月に公表された2021年の報告書でも借入金はゼロだ。

 支部が借入金を返済した場合、報告書に返済した日付と金額、何回に分けて返済したかを記載しなければならない。しかし、2020年の報告書には返済の記録が一切ない。

 不可解な点はまだある。同支部には借入金を返済するだけの資金がなかったことだ。2020年の同支部の収支を見ると、パーティーや寄附などで集めた総収入は前年からの繰越金を合わせて約3513万円、そこから事務所費や光熱水費、携帯代、ガソリン代などを支払って残金(翌年への繰越金)は約158万円しかなかった。

 仮に、支部の総収入すべてを森氏への借入金返済にあてたとしても、6176万円を完済するには全然足りない。

 森氏の支部は返済資金をどこから得たのか。森事務所はこう答えた。

「令和2年(2020年)の収支報告書は、事務担当者が交代するなどしたことから、政党支部の借入金を記載するのを忘れてしまいました。令和3年も同様に忘れたため、記載がありません。速やかに訂正します。借入金の金額に変更はなく、6176万円のままです」

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
NHKが、今年の出演者の目玉と期待したSnow Man(時事通信フォト)
《Snow Man、B’zの名前なし…》紅白歌合戦、目玉候補に次々と拒絶されNHK局全体がどんより 中森明菜は特別企画で出場に期待
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン