「その頃から『C-C-B』再結成の機運が高まり、2005年にはフジテレビで放送されたドラマ『電車男』の挿入歌として『Romanticが止まらない』が採用されたこと、そして同じくフジの『SMAP×SMAP』で稲垣吾郎さんが笠さんのパロディで扮していたキャラクター『CCB吾郎』も手伝い、再注目されるようになりました」(前出・音楽雑誌編集者)
こうした流れのなかで、リーダーでベーシストの渡辺英樹さん(享年55)ら3人で、2008年に『C-C-B』名義で再結成を発表。さらに2014年には解散25周年をきっかけにアルバムを発売。しかし、翌2015年、メンバー全員でのライブツアーを目前に、渡辺さんが多臓器不全のため亡くなってしまう。笠さんは訃報を受けて《彼は、C-C-Bをもう一度スタートするために、リーダーとして一生懸命に中心的役割を率先して動き、やっとライブツアー自体がスタートするその目前でした》とコメントしている。渡辺さんは高校時代からバンドを組んでいた親友でもあった。
『C-C-B』でのライブツアーは叶わなかったが、その後も笠さんは熊本を拠点にソロ活動を続けていた。しかし、2016年に起きた熊本地震が住んでいた阿蘇を襲う。
「笠さんは、被災をきっかけに音楽で“地元に恩返しがしたい”と意気込んでいました。地元の中学校の校歌を作曲するなどしていましたが、最近では、体調が思わしくなかったようで、東京で会ったときはかなり痩せてみえました。今年もライブ活動を行っていたようですが、体調は思わしくなかったのかも。直近での移動は車椅子だったようです。亡くなったのはご自宅で、一緒に住んでいたお母さんもかなりショックを受けていたと聞きます」(前出・音楽雑誌編集者)
大好きだった熊本の地で亡くなった笠さん。いまはただ冥福を祈りたい。