昨年の勝率は中内田厩舎、美浦・木村哲也厩舎に次いで第3位、連対率も.256をキープしている。出走215回というのは少なめで、堅実さにこだわる厩舎と言っていいだろう。しかもこの傾向、昨年だけのものではないのだ。
田中博康騎手と言えば単勝77.1倍、11番人気のクィーンスプマンテで逃げ切った2009年のエリザベス女王杯を思い出すが、11年間の騎手時代は129勝止まり。それでも積極的に海外に出かけ、一流ホースマンの仕事ぶりをしっかり目に焼き付けてきた。さらに関東所属でありながら、中内田厩舎の調教を手伝ったり、技術調教師として角居厩舎で学んだりと、様々なノウハウを貪欲に吸収してきた結果だろう。今年は初日に早々と3勝をあげており、さらなる飛躍が見込まれる。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。