──誰がその軸になるのでしょうか。
「ある人に声をかけています。いつまでも在野にいちゃダメだ、と。政治がわかっている人たちでOB会をつくって、比例代表でいいから政界に復帰して、と。
または、吉田茂内閣の初期のように、閣僚の半分くらいを優秀な民間人で固める。自民党だけでは人材が足りないし、旧統一教会に汚染されている人が多いから」
──世代交代よりも、骨太の長老たちを超党派で集める「マスターズ内閣」の発想は興味深いです。
「いざ鎌倉で、どれだけの人たちが体を張れるか、ですよ」
(了。第1回から読む)
【プロフィール】
村上誠一郎(むらかみ・せいいちろう)/衆院議員(自民党・当12)。1952年愛媛県生まれ。東京大学卒業後、河本敏夫(郵政相、通産相など)の秘書に。1986年に旧愛媛2区で初当選。自民党河本派に属し、2004年小泉内閣で初入閣(行政改革担当相など)。2010年高村派を退会し、無派閥に。安倍・菅両政権の方針に異論を唱え続け、「自民党のひとり良識派」の異名を取る。
【聞き手】
常井健一(とこい・けんいち)/1979年茨城県生まれ。ノンフィクション作家。朝日新聞出版を経て、フリーに。数々の独占告白を手掛け、粘り強い政界取材に定評がある。代表作『無敗の男』(文藝春秋)は大宅賞最終候補に。近著『おもちゃ 河井案里との対話』(同前)が講談社・本田靖春賞ノミネート。
※週刊ポスト2023年1月27日号