電気料金の高騰が相次ぎ、SNSでは「#電気代高すぎ」というハッシュタグの投稿が数多く見られる。月に10万円を超える家庭も現れていて、悲鳴の声が相次ぐ。小池百合子都知事は昨年12月から節電キャンペーン「HTT(減らす、創る、蓄める)」を実施し、都民や事業者に節電の取り組みに協力を要請しているものの効果は薄い。
「キャンペーン開始にあたり、小池都知事は昨年11月18日に会見を開いたのですが、ウォームビズ普及へのアイテムとしてタートルネックをあげ、『首を温めると体感温度も違うし、風邪ひきにならず、節電にもつながる』と強調したところ、〈電力不足の根本的解決にほど遠い〉〈節電するならもっと効果的な方法あるだろ〉と批判が相次いだ。節電は重要であるものの、都民の共感は得られていない」(キー局ワイドショースタッフ)
昨年12月の電気料金は過去最高水準に達し、今年1月の電気料金も同様だ。昨年12月20日には東京電力HDの小早川智明社長は家庭向け電気料金について、「(国に)申請する方向で対応せざるをえない」として値上げする意向を表明している。燃料高が解消されなければ春以降も電気料金の高騰は続くとみられている。
一方で、都は東電の上位5番目の大株主で、持株比率は1.20%にのぼる(2021年度末時点)。都民からすれば小池都知事に求めるのは、「タートルネックの推奨」ではなく、東電に対し電気料金値下げに向け、強く交渉してほしいというのが本音だろう。
しかし、当の小池都知事は東電とは波風立てたくないようだ。昨年11月28日夜、小池都知事は腹心的存在である荒木千陽・都民ファーストの会特別顧問とともに港区の高級イタリアンにいた。食事の相手は東電労組の会長含めた3人の東電社員。
食事はコースで1人1万5000円ほど。さらに1本15万円ほどの高級ワインも振る舞われた。酒のせいか小池都知事や荒木氏も上機嫌で盛り上がっていたという。
話が弾んだのか、会は2時間半以上も続き、お開きになったのは21時30分すぎだった。気になるのがお会計。コース料金だけでトータル7万5000円。ワイン代も込めると20万円を超える計算になる。