昨年、森田教授はメーカーと国内初の高出力LEDを使った紫外線治療器の共同開発に取り組み成功した。紫外線による過度の日焼けを防ぎながら治療効果の高い波長だけを選択的に照射できる治療器で、もちろんLED使用のため消費電力は低く、光源の寿命も従来の4~5倍長い。
「経験上、乾癬は昇進など環境が変化した際に発症しやすい印象があります。ストレスを抱えたまま環境に慣れようと無理をすることが原因の一つかと思います。実は体重を減らすだけでも症状が軽減することもあります。やはり、日々の適度な運動や食生活を見直すことが大切です。辛い乾癬ですが、中等症以上に向けた経口薬も承認されましたし、薬を服用しながら生活習慣を改善していけば、必ずよくなります」(森田教授)
専門医と共に根気よく治療と向き合う。それがなによりの治療法のようだ。
取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2023年2月3日号