天璋院篤姫が演じた元幕臣との“禁断の恋”
歴代将軍にまつわるスキャンダルは、何も男性側ばかりではない。十三代将軍・家定には、篤姫という正室がいた。夫婦仲は良好だったが、家定が女性に関心を示さず、世継ぎが生まれる期待は薄かった。
一方、妻の篤姫は、家定の死後、幕末の徳川家の成り行きを見届けた後に、一橋家の屋敷や赤坂紀州邸、牛込戸山の尾張邸などを経て、赤坂福吉町の屋敷に腰を落ち着けた。この頃に親しくしていたのが、かつての幕臣である勝海舟である。当時、勝と篤姫が頻繁に会っていたことが分かっている。家族ぐるみの付き合いだったようだが、勝自身が篤姫と屋形船で密会した、などとわざわざ自著で告白している。
「勝は大言壮語の人物として知られていますので、実際に2人の間柄がどうだったかは分かりませんが、何人もの愛人を囲う勝のことです。篤姫と寝室をともにした可能性は否定できません」
※週刊ポスト2023年2月10・17日号