スポーツ

年齢、体格に制限なし 審判員を目指す学校「NPBアンパイア・スクール」に密着

「NPBアンパイア・スクール」のフィールドでのトレーニング風景。最初と最後に「ストライク」「ボール」のコールを全員で行なう

「NPBアンパイア・スクール」のフィールドでのトレーニング風景。最初と最後に「ストライク」「ボール」のコールを全員で行なう(撮影/石原麻里絵 fort)

 2022年、佐々木朗希投手に詰め寄った球審がバッシングされ、AI判定の導入を唱える意見も出るなど、厳しい風向きもあるプロ野球の審判員の世界。しかし、そんな中でもプロの審判員を志す人たちがいる。まずは「NPBアンパイア・スクール」に入学する必要があるが、どのような指導が行なわれるのか? 審判員への道のりとともに紹介する。

 プロ野球のオフシーズンである2022年12月、埼玉県のロッテ浦和球場に熱気あふれる声が響く。行なわれているのは野球の試合ではなく、NPB(一般社団法人日本野球機構)審判員の採用と野球審判員の技術向上を目的とした「NPBアンパイア・スクール」の講習だ。現在、NPBには53人の審判員がいるが、新たな原石を求めてスクールを開いている。

 スクールは、毎年12月に開催される。応募資格は高卒以上で、性別・身長・体重・視力・年齢などの制限はなく、審判初心者の応募も多い。受講料は8万6000円(宿泊費・食費込、第9回の場合)で、書類選考の通過者がスクールを受講できる。

ブルペンで投球のジャッジをする受講生(中央)。インストラクターからの指導を受け、審判スキルは短期間で上達していく

ブルペンで投球のジャッジをする受講生(中央)。インストラクターからの指導を受け、審判スキルは短期間で上達していく(撮影/石原麻里絵 fort)

 2013年のスクールの開校以前は、NPB審判員になるにはプロ野球退団者、アマチュア審判界からの推薦、公募試験というルートがあった。だが採用基準が曖昧などの問題があり、アメリカの審判学校の制度を参考にしたNPBアンパイア・スクールが設立された。

 スクールはNPB審判員の採用だけでなく、受講経験をアマチュア球界に持ち帰り、審判員の技術を向上させる目的もある。そのため、アマチュア審判を務める中高年世代の参加者もいる。また、応募資格に性別の制限がないので、初のNPB女性審判員を目指して応募する人もいる。

関連記事

トピックス

2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
卓球混合団体W杯決勝・中国-日本/張本智和(ABACA PRESS/時事通信フォト)
《日中関係悪化がスポーツにも波及》中国の会場で大ブーイングを受けた卓球の張本智和選手 中国人選手に一矢報いた“鬼気迫るプレー”はなぜ実現できたのか?臨床心理士がメンタルを分析
NEWSポストセブン
数年前から表舞台に姿を現わさないことが増えた習近平・国家主席(写真/AFLO)
執拗に日本への攻撃を繰り返す中国、裏にあるのは習近平・国家主席の“焦り”か 健康不安説が指摘されるなか囁かれる「台湾有事」前倒し説
週刊ポスト
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン